INDUST2023年1月号に「フロン排出抑制法」が掲載されました。

全国産業資源循環連合会(全産連)の月刊誌『INDUST』に
芝田麻里が2017年から「産業廃棄物フロントライン」を連載しています。

2023年1月号に「フロン排出抑制法」が掲載されました。
https://www.fujisan.co.jp/product/1281682499/b/2343421/

今回は「フロン」および「フロン排出抑制法」について考えてみます。

一般的にフロンとは「フルオロカーボン」(フッ素と炭素の化合物)の総称です。フロン類は不燃性、化学的に安定、人体に毒性が小さいなどの特性を有する者が多く、一方で熱を伝えやすい性質があります。そのため様々な用途に活用されてきました。

ところがフロン類はオゾン層を破壊する性質があることが分かりました。オゾン層は地球を取り巻く成層圏にあって、生物に有害な影響を与える紫外線を吸収しています。フロン類によってオゾン層が破壊されると、地上に達する有害な紫外線の量が増加し、人体への被害および自然生態系に対する悪影響がもたらされます。そのためオゾン層を破壊しないHFC(代替フロン)への代替が進められましたが、HFCは二酸化炭素の100倍から1万倍以上の温室効果があるとされています。

すなわちフロン類の発生の抑制は、オゾン層の破壊の防止及び地球温暖化防止のために必要であるということになります。そこでフロン類が使用されることが多い業務用冷凍空調機器のフロン類を対象として、またフロン類の排出は機器の廃棄処分時のみではなく機器の使用時にもあることから、フロン類の製造から廃棄までのライフサイクル全体にわたりフロン類の排出を規制することを目的としてフロン排出抑制法が制定されました。

フロン排出抑制法は、①製品の製造段階、②使用段階、③廃棄段階のそれぞれについてフロン類の排出を抑制するための規制を設けています。
製造段階ではフロン類を製造・輸入するメーカーに対して、①製造・輸入するフロン類の訂GWP(Global Warming Potential)化・フロン類以外への冷媒への代替、②大体ガスの製造のために必要な設備、技術の向上、フロン類の回収・破壊・再生への取組が求められています。

このテーマは次回へ続きます。

本稿ではより詳しく解説していきます。

是非ご覧ください。

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